2009年03月17日

その二「写真」

img0027.jpg
*2008.6~7 今溝カナウ写真展「EXIT」にて  強烈なる被写体は宮ア二健  by Fukuchi


  波の彼方
            宮ア二健

あの日あの時 あの揺らぎ
この日この時 このしじま

人の気のない 浜辺にて
人の衣をぬぐ 昼下がり
足にからまる 波の舌
足をはなれる 波の裾

波の行方に 佇んで
波の彼方に 影を投ぐ

    *

あの日あの時 あの揺らぎ
この日この時 このしじま

昼の浜辺の ほの暗く
木々の白骨 横たわる
潮風ぬるく 吹き渡り
砂の湿りに 身を曝す

波の行方に 佇んで
波の彼方に 影を投ぐ

    *

あの日あの時 あの揺らぎ
この日この時 このしじま

渚そぞろに 傘を手に
傘の出口を 探し行く
開いて閉じて 黒い傘
寄せて砕けて 白い波

波の行方に 佇んで
波の彼方に 影を投ぐ

    *

あの日あの時 あの揺らぎ
この日この時 このしじま

渚の果は 立ち消えて
潮風ぬるく 吹き渡る
海豚の骨に 吹き渡り
佐貫の潮に 吹き渡る

波の行方に 佇んで
波の彼方に 影を投ぐ


cf.ブログ【サムライ画廊5】今溝カナウ写真展「EXIT」
posted by samuraisakaiki at 19:18| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
二健様

エッセイありがとうございます。
わたしが画廊に行く必然性は
旅行をしに行くことにあります。

EXITでは深く旅行することができました。
そして御エッセイでさらに旅の記憶を
とどめておくことができると思います。

自己の記憶・・・
会社をさぼり車で海岸線を走る。
空は曇天。
周りは誰もいない。
自己の存在意義の無さに愕然とする。
・・・・・・

そんな記憶を喚起させる旅行でした。

それだけ?
それだけです。
深い「それだけ」です。
Posted by 喫茶茶会記 at 2009年03月17日 19:20
喫茶茶会記様

昨年の夏、当店でのミニ写真展開催の折には、
お友達と連れ立って見に来て頂き恐縮でした。
まさかその時のワンショットに私自身が、
エッセイないし詩などを認めるはめになろうとは、
予想だにしていませんでした。
お陰様で、今こうやって思い直してみることができました。
貴旅行説、まさに非日常への踏込の旅でした。
身近でも遠い旅をした感慨一入です。

※先程推敲させて頂きました。
Posted by 二健 at 2009年03月17日 19:21
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]