2010年09月17日

その40「奏者」

板倉克行p+3bライブat茶会記
*2010.8.29 於茶会記 板倉克行ユニット・ライブ Photo by Jiken

茶会記さんでの板倉克行ユニットのライブは、これで三回拝見した。
ピアノと三台のウッドベースという変則編成。
ジャズ界中堅の若いウッドベース奏者はバッキングはもちろん、 
旋律奏と打楽器の役までこなす。時にシリアス、時にコミカルに。
ハーモニーもインタープレイもフリーキーで変幻自在で何時聴いても面白い。
リーダーでベテランピアニストの板倉氏のメリハリのある鍵盤タッチは、
非常に洗練されており、喋り過ぎることがない。
音の大きさではなく、切れのよい一言一言が重く深く圧し掛かる。
ピアニストが立ち上がって腕組みしているにも関わらず、
無人のピアノが鳴っている。
そんな錯覚が感じられたのは、月並みな甘い抒情的余韻ではないからだ。
ショッキングとさえ言える板倉氏のピアノサウンドは、
奏者の指、時には手そのものの鍵盤へアタックが、
観客の心の襞へアタックし、その響きの連鎖が空白まで響かせていると感じた。
つまりは、ピアノという楽器の共鳴箱を飛び出たオタマジャクシたちが、
人心の共鳴箱に宿って尻尾を振って泳ぎ回る。
それに三台のウッドペースの共鳴箱が加わるのだから、
益々豊かな音場に恵まれた。


posted by samuraisakaiki at 13:58| Comment(7) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
二健さんの撮影で音がまた別の風合いで蘇ってくるようです。
茶会記はモダニズム・ジャズ喫茶の派生であり
現在はコンテンポラリーアートを主軸としているのですが
二健さんの撮影。もしくは中平穂積さんの撮影から逆算していった
1920年代のモダンアートへの畏敬が当然今でもあるのです。
二健さんの撮影からストイックな姿勢が喚起されます。
板倉さんの演奏もなにか別なところで弾いているかのようです。
茶会記なのだと思うと(実際そうなのですが)ある種の
変態的なモダニズム的感動を覚えます。
二健さんに感謝!


Posted by 喫茶茶会記 at 2010年09月18日 00:50
阿部薫に誘われて此処に辿り着いたら其処には板倉克行が居た。
三十年振りに穴倉から私を引っ張り出した二人の名前が此処で
待ち構えて居たとはなんともはや言葉に成らない。
イヤア・・・もしかすると本当に鬼の棲家なのでしょうか・・・
魅力的な場所ですねェ
因みに店名に候補が二つあり其の一つはマジョノスだったのです
あまり知られてませんが・・・・いまや笑い話ですが
これからも宜しくお願いします  
Posted by 騒恵美子 at 2010年11月10日 00:43
騒さん、ここでお目にかかるとは奇遇の極みです。
先日は、お電話戴きまして光栄でした。
ご質問に答えきれずに時間切れとなって申し訳ありませんでした。
その後は、テキスト送信、上手くいったようで安心しました。
板倉さんとは、ジャズファンの相田さんのつてで知り合えました。
今年のことですが、
板倉さんのLIVEを初めて聴いたのは茶会記さんです。
茶会記さんは、四谷のわが自宅の近くにあるバー風な喫茶店で、
小さ目なライブやイベントをコンスタントにやられています。
私は、18時開店の自店に出勤する前に寄って、
マスターの福地さんらとお話する一時を楽しみにしています。
このBlogも氏との交流の一環です。
騒さんからコメント戴きまして、有難い進展、
ブログ冥利に尽きます。
今後ともお付き合いの程よろしくお願いいたします。

Posted by 二健 at 2010年11月13日 01:01
 福地さん、初めまして。
 さて、小生が騒さんとお電話で話せるとは思いませんでした。
 二健さんのおかげです。
 板倉さんのサムライでの音を、You Tube で聞きました。
 ではとりあえず。
Posted by 木村哲也 at 2010年11月13日 09:57
木村様


光栄でございます。
いろいろニ健さんより拝聴しております。

騒様も凄い感じですしワクワクです!
Posted by 茶会記 福地 at 2010年11月14日 02:09
思わぬところで花が咲きましたね。
当「新宿往復書簡」冥利に尽きます。
ますます文化交流が出来れば幸いです。
知らない人にとっては伝説で、
リアルで知っていた人は実話、
死者の魂が使者によって伝わってきます。
有難いことです。
Posted by 二健 at 2010年11月14日 04:29
福地さま
はじめまして、板倉克行のライブ きっと良いでしょうね〜
一番最初のであいが衝撃的で、それ以来大好きな演奏家なのです!
いずれ近い将来この話題はサムライさんから伝わると思いますので
楽しみにしていて下さい。
それにしても、なんて美しい言葉の使い方でしょう!
より正確に見させて貰った景色を伝えたいと改めてつよく思います
これからもよろしくお願い致します。
            騒恵美子
Posted by 騒恵美子 at 2010年11月15日 15:47
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