
*Photo by Jiken 2017.10.20 at 銀座8丁目のジャズ喫茶Riverside
衆議院選挙二日前の秋雨の東京銀座界隈。
かの大日本愛国党の故赤尾敏総裁が、
街宣し続けていた数寄屋橋交差点の交番前辺り。
氏の姪様(=弟の娘)の赤尾由美候補が、
此処を振り出し、そして終着地に据えての
街宣活動をするというので、撮影に出かけた。
上京し立ての1970年頃、私は弱冠二十歳、
数寄屋橋で赤尾敏街宣を目撃したが、
立ち止まることもなく通り過ぎてしまった。撮影することもなかった。
彼方此方の路肩に愛国党のビラが貼られていたことは覚えている。
うるさい右翼だという先入観で見下していた自分がなさけない。
当時は三島由紀夫も楯の会で最後の活動に余念がなかった。
全共闘時代であり、ヒッピーの最盛期で、新宿はアングラ文化のメッカだった。
何事においても青春の風が吹き荒れていた。
今思えば大方は前後レジームというコップの中の嵐であった。
そんな思いから、乗り遅れた青春の穴埋めにもならないが、
追体験が出来れば幸いとばかりに現場に向かった。
正午から始まった演説は1時間ほどで終わってしまい、
次の予定の、新橋に出来たシャズ喫茶訪問まで、時間が余った。
確か電通通りかと思うが地下の居酒屋バーみたいな小店が
ランチやっていたので、吸い寄せられるように入った。
客は私一人で恐縮した。幸い若い板前さんと私と同世代の
ご主人と気の利いた話ができて、大当たりだった。
鯖焼き定食ご馳走様でした。湘南料理の何とかという店だった。
さて、目的の
「Riverside」3時開店まで時間があるので小雨の中散策。
年金組合の赤旗上げた老人たちのデモ隊に遭遇。蓼食う虫も好き好き。
新橋のガード下を縫い歩き昭和の臭いを嗅いだ。
目的の店は住所番地頼りに探し歩いて、やっと見つけた。
勿論一番乗り。
シックな木造のインテリ初老マスターのいかにも純ジャズ喫茶。
戦後日本庶民文化の粋の結晶。
小粋なスリー・サウンズとか、マリガンか何かの
ウエスト・コーストサウンドが、
回転円盤と金剛石針から発し、JBLの波動となって伝わってきた。
今年できた新しい店のようだが、その魂は筋金入りで、
邪念取り払い平伏して拝聴させて頂いた。
終盤、昔の渋谷などのジャズ喫茶物語の話に
言い及び大変有意義な一時であった。
posted by samuraisakaiki at 06:43|
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日記
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